「いや、ちょっとな……うん」まさか、本人の前で正直に怖い人間だと思ってました、とは言えないし、ビビってると思われるのは嫌だからという理由も相まって言葉を濁しつつ、剥がされた布団(と書いて防壁と読む)を名残惜しげに見つめながら。「そっ、それより、きみとへるぐって人は、もうご飯は食べたのか?」新入りの被害者と言われて思わず悲鳴を上げそうになるが、慌てて飲み込んで、気のせいだと思う事にしたらしく。