「……あ、いや、何でもありません」 机に突っ伏していたところを話しかけられ、慌てて顔を上げた。 発情期が近づき、抑制剤をのんだのだが早速副作用が来たようで、朝から体調がよくなかった。だからと言って仕事を休むわけにはいかず、一応会社に来たものの、この調子では逆に迷惑が掛かってしまいそうだ。「すみません、少し体調が悪いのですが……もう大丈夫です」