「え……あぁ、ご飯ね、分かった。少し待ってて」仁王立ちする彼女に言われる儘、フラフラと立ち上がって台所に立った。腕時計を確認すると七時過ぎ。何時もより少し遅いけれど、会社には問題なく間に合うだろう。冷蔵庫を確認して鮭を取り出す。「何か…苦手な食べ物とか、ある?」振り返らずに、台所を覗き込んでいる少女に聞いた。