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【勝手にいなくなってすみません、つたない文ですが再開させて下さい】


ルーシー「...おりこうさん」
薬指をガラスケースに乗せつつ、子猿の様子を見ていたルーシーはその物わかりの良さに内心驚きつつもほう、とため息をつきガラスケースが白く霞む。指と指を合わせれば、気持ちが通じ合ったようでなんだか心が温まって頬が緩む。ああ、ちょっと指を合わせただけなのにこんなにも簡単にほぐれるのだ。心ってやつは。子猿が小首を傾げるので「何でもないよ」と言ってガラスケースから手を離した。飼う約束もしていないのにあまりべたべたするのも良くないと思ってのことだ。

「ねえ店員さん、この子って喋れるの？」
もしやと思いガラスケースから目を離し振り返って期待に目を光らせ、トルスに尋ねる。何しろ妖怪なのだ、下手をすると人の子である自分よりも頭がいいのかもしれない。店員がもし口を利かないと答えたとしても、この子だったら言葉で伝えれば分かってくれるはず。許されるならガラスケース越しで無く、直接喋ってみたい。そんな興味が湧いて出てくる。