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　梅雨が明け、夏の暑さが増してきた。いつも以上に青い空は晴天であることを惜し気もなく主張する。
　俺は終礼が終わると、すぐさま教室から飛び出して靴を履きかえ学校から出た。
「あっちー……」
　堪らない暑さに、その場しのぎに水で濡らしたタオルを首に巻き歩く。
　そんないつも通りの放課後だった。ただ家に帰ると、いつも通りの日常ではなくなっていた。
「いったーっ」
「え……」
「あ……」
　家に帰ると、見知らぬ女の子が俺の部屋に居た。お尻に悪魔のような尻尾を生やした彼女の後ろには、窓があったはずだが今ではぽっかり穴が空いて外の景色が見えている。女の子の周りには恐らく窓のものであろうガラスが散らばっていて――
「強盗か」
「違うよっ！　そのっ、ちょっと魔界から追放されて転移させられてたんだけど、誤作動で隕石の如くここに衝突しちゃったのっ！」
ほら見て！　本物の悪魔だよ！　と言いながら女の子は自分の尻尾を振ってみせた。
「……ああ、なるほど」
「！　わかってくれたっ？」
「ああ、うん。とりあえず病院行け」
「もー、信じてよー！　あ、そうだ。ちょっとお願いがあるんだけど……」
「……？」
　彼女は泣くような演技をしていたが、那にかを思い出して演技を止めて正座をして俺の方へ向いた。
「居候、させてください！」
「は？」
「魔界を追放されて、ここは知らない世界で住むところないの！」
　女の子は頭を床に付けて助けを乞うように居候を求める。だがしかし、こんな訳の分からない奴と一緒に過ごしたくはない。
　そもそも彼女は女だ。性格こそ変人だが、美貌を備えてはいる。この女と同棲なんて正直身が持たない。
「…………」
「だめ……？」
「うっ……わ、わかったよ」
「やった！」
　涙目で捨てられた子犬のように尋ねる彼女に、つい了承してしまった。

こうして、俺の人外との生活が始まった。


　＊　＊　＊

　はい、こんにちは！　クリックありがとうございます！
今回は人外×人間を、やりたいなと思って作ってみました。二番煎じかな？(笑)

それでは、ごゆっくりお楽しみください！

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