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衛宮｢……お兄ちゃん、か……｣
(その言葉を聞くと、酷く懐かしい様な気がしてちくりと胸が痛んだ。白い
髪にルビーみたいに綺麗なまんまるい瞳を持った可愛い可愛い女の子。血の
繋がっていない自分を唯一慕いお兄ちゃんと読んでくれた寂しい女の子
唄を止めれば妹にやっていた撫で方をする。友達にする様な、後輩にする
様な、家族にする様な暖かい撫で方。少し乱雑で、優しくてとても暖かい
心が安らぐ様な撫で方。切嗣もやっていた撫で方だったな)

雨生｢いつか喰ってみてぇけど……流石にその時は人間やめてねぇと｣
(へらりと笑って子供で作った椅子にそっと腰掛ける。きちんと固定した
けれどやはり頼りない。触れて旦那から教わった簡単な魔術、強化をすれば
きちんとした椅子になった。今度はちゃんと体重を任して座ればオルガンの
鍵盤部分の板に触れる。固定した女の子の体が少し揺れる。あぁ、痛いんだ
と思って口角を上げればぐっと押してみる。悲鳴が本当のオルガンの様に
音を奏でる)