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衛宮｢……ｹﾞﾎｯ、ぐ、ｶﾊｯ!……そろそろ、か｣
(鼻歌でも歌いそうなぐらい落ち着いていた、日常的な風景に香り。落ち着かない訳がない。
だが、それは突然終止符が打たれる。突然の吐き気に口を手で覆うと直ぐに
流し台に顔を突っ込み吐き出す。咳に吐瀉物が飛び散る。その吐瀉物は赤く
朱槍の青い男の瞳を思い出した。静かに口を拭うと枯れた薄暗い声色でそっと、誰にも聞かれないように呟いた)

雨生｢ふぁ、あ、…ぅ、ん…ひゃ、や、あうｯ…！｣
(ぴちゃぴちゃとはしたない水音が脳を擽る。蜂蜜の様に甘く蕩けた自分の
声に俺ってこんな声出るんだ、とまるで他人事の様に思う。暑くでろでろに
蕩けた自分の顔を旦那が見たらどう思うだろうか、更に会いたくなってきた
かもしれない。もっとぐちゃぐちゃにしてよ、燐夜の旦那。誘う様に赤く妖艶な舌を覗かせる)