茜空様「……話を聞いた時点で、証拠(しゃしん)を見た時点で、関係なくないだろ」 正論をかざしたところでどうにもならないと分かっていても、彼女の痛みを本当の意味で分かってやれることはできない。「お前が報われるために……俺を使ってみないか」 痛みを分け合うことができないなら、その負担を少しでも代わりに背負ってやりたいと、零士はそう交渉をする。一人の人間としてではなく、あくまで道具として。