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「………貴方…ヒトじゃないですね………」
扉を開けると其処には枯れ木の様な男が立っていた。監視でもする様にじっとりと此方を見ている。多分、普通の人間なら恐怖を抱くのだろう。然し、俺は『恐怖』という感情が判らない。嗚呼、此の場に人間が居たなら今どんな感じなのか聞く事が出来るのに………勿体無いなぁ……………
「………はい。」
突然後ろからドルイットさんの声がして振り返った。彼は不気味な笑みを浮べ乍ら近付いてきた。
………なんだろう……背中？腰？の辺りがゾクッてした………
「そうですか。まぁ、何となくそんな気がしていました。ドルイットさんは僕を帰す気はないんですよね。良いですよ。もう、好きにして下さい」