>>44千里「そうなんですか……それは大変ですね」 そう言われて思い出す。迫り来る炎、途方もない絶望感。目の前は火花散らす、人の体なんぞ余裕で燃やしてしまう火。苦しみながら……彼が助けてくれたことを思い出していた。無意識のうちに唇を噛み、布団の中の両手は重ねられていた。