大人なりきり掲示板
- Re: 【BL.NL】神と交わした約束を【指名制.募集中】 ( No.456 )
- 日時: 2018/01/30 19:40
- 名前: 枢木 ◆qPaH7fagTg (ID: mbAUzuHW)
>>454
杏子「え、っと、その……雑貨屋さんを探してて……小さい頃はよく行ってたんですけど」
目的地を告げる彼女だが、先程とは打って変わってどこか恥ずかしそうにしている。
いかんせん、小さい頃とは言っても幼稚園に行っていたかどうかも怪しいほどの時だ。店頭に並べられていた商品や店構えは覚えていても、行き方は勿論、店名すらも覚えていないのである。そんな曖昧な場所を尋ねたいというのは、少々、いやかなり変な話だと今更ながらに気付いたのである。
それでも、出入り口から眺めていた内装や並べられていた商品の数々には、今でも心を躍らせてしまう。
「あぁ、小さい頃引っ越しちゃったので……」
それから一回も帰ってきたことないんですよね、と、特に何の疑いもなく杏子は彼の前から姿を消した理由を話す。
とはいっても、今の彼女にとって彼は初対面だった。自分が引っ越してすぐにこの町に引っ越してきたのだろう、という想像もしながら、彼が人ならざるものであるということなど、微塵も考えていなかったのだった。
来璃「……」
どうでもいい、と言われた後の来璃は相変わらず、一つも表情を変えずに眠そうな半開きのままの目を相手に向けていたが、どこか不服そうだった。しかしそれは一瞬のことで、「そう……?」と小首をかしげる彼女からはそのような雰囲気は消えていた。
けれどもまたため息をつく彼に、彼女はきょとんとした表情を隠すことはできなかった。
「……ん、うん、……お邪魔しマス……」
しかし中に入るように促されれば、彼女は特に何の躊躇いもなく相手に頷きを返す。
相手がいいと言っているのだからいいのだろう、と考えながらも、”菓子”という単語に心を躍らせずにはいられなかったのだった。少々小走りで駆け寄っていく。
PR