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>>351

（普段の何気ない生活の中で絶対に見る事のなかった、目の前にいる者たち。
　骨が動いている、というだけでも卒倒ものなはずだが、情報量が多すぎていちいち脳が処理できずにいた。
　ぐるぐると目が回りそうな感覚に陥っている中で力強い声が上から降りかかった）

「っ……？え、えぇ…人間ではありますけど……」

（もしかしたらこの状況を助けてくれる人？と思い顔を上げて相手の姿をここで初めて見た。
　だが自分が想像していた人物とは全く違い、更に驚きを隠せないでいた。
　私と同じ人間、ではなく獣人がそこに。目をぱちくりさせて何とか問いに答えて、今度は自分が恐る恐る助けを請うた）

「…あの……た、助けてはくれませんか？お願いします……お願い…っ」

（自分にも冷たい視線を向ける相手。しかしそれよりも目の前に迫る恐怖に心を支配されている為、助けてほしい気持ちが前に出て声も身体も震えていて）