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【遅れてすみません！了解です】


詩乃「…新川さんですか。」

質問してからしばしの沈黙が少し気になったが、特に深く追求しようとも思わず、なんとなく置いてあったぬいぐるみをゆっくり抱く。
ある程度の質問には答えるということで、何か質問はと頭を巡らせると、拘束された下半身が目に入る。
今まで、普通な会話をしていたためすっかり忘れていたが、自分は非日常な状況にいるのだった。
しかし、見た所新川さんは悪い人には見えないし、むしろ大切にされている気がする。
菓子についてはあとで食べると返事をしながら考えたものの、答えは見つからない。
よく状況が呑み込めないまま一応拘束の意味について聞いてみることにする。

「あの、下半身が拘束されているのはなぜですか？」




琴葉「うわー、いつも通り冷たいですなー。」

翔からの返信を見ると無事ではあるな、と安心しながらケラケラ笑う。
久々の休日には心配なので必ずと言っていいぐらい翔に会いに行くが、その理由の中には普通に会いたいというのも少なからず入っているのだろう。
近くのスーパーで買った昼食の分の野菜や肉がぎっしり入っているレジ袋を手に下げ、自分が主人公の声をやっているアニメの主題歌を口ずさむ。
思っていたよりも早く翔の家に着くと不用心なところを注意しながらいきなりドアを開けて入っていく。