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Voidollによってコンパスの世界からこちらの世界への転送され、地面に足が付いた事を確認するとゆっくりと目を開いた。向こう側に大勢の人が歩いている所を見る限り、自分が飛ばされたこの場所は、大通りから少し離れた場所だということが判った。とりあえず、まずは周辺の様子を確かめようと辺りをぐるりと見渡してみる。元はと言えば、それを確かめる為に自分は来たのだから。
……一言で言えば、自分の住んでいた頃とは余りにも掛け離れていた。
家も、道路も、向こうの大通りを歩く人の服装も、何もかもが違っていた。
同時に安心もした。自分が守った国は、永らく時代が経った今でも、健全に存在しているのだから。思わず頬が緩んでしまいそうになるのを何とか抑えた時、ふとと或る疑問が浮かんだ。
今は一体、何年なのであろうか？
少なくとも百年は経っていると見えるが、やはり詳しい年代が知りたい。とりあえずこの時代に住んでいる者に聞こうとするか。そう思い再び辺りを見渡すと、少し離れた場所で歩いている三人衆を見つけ、大股で近付いていくと、
忠臣｢少しばかり聞きたいことがあるのだが、構わないだろうか｣
とモブ1の背後に立つようにして、出来るだけ大きい声を掛け


【初回文故に地の文が物凄く長いですが、あまりお気になさらないでくださいな……】