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石造りの長い階段の先に、悪友であるハチがいるのが分かる。なんだ、今日来ていたのか。敬語を外しリラックスした状態で、いつもの様に｢おい、ハチ！｣と声をかけようとした。その刹那、素早い動きで口を封じられる。むわりと独特な匂いが鼻を掠め、それは薬であることを脳に知らせる。持ち前の筋力を働かせて、その封じる手を退かす。よし、じゃあ早速名も知らぬお前さんの顔を拝見させてもらおうか、と後ろを見る。だが、それは叶わなかった。がくりと体の力が一気に抜け、目の前が白く霞む。特攻性で効き目が早い薬か、ﾁｨｯと舌打ちをして片膝をつく。くそ、意識が無くなってきやがった。相手の顔が見えない、誰なんだ、一体どうしてこんなことを。謎が深まる事に、共に意識が無くなっていく。遂には、目の前が真っ暗になり倒れ伏せてしまった