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>リアラ・ルミナリス

客間と呼ばれる室内に連れていかれ、室内に足を踏み入れた。
虚ろな瞳で室内を見ると、そこには懐かしい人物が優雅な所作で紅茶を楽しんでいた。
「………」
淀んだ瞳に微かな光が見えたが、それもすぐに闇へと溶けていく。
あの人は誰だっただろう。とても大切な思い出があったはずなのに。
薄れてしまった記憶。発する事を忘れた声。壊れた心。
ただひとつわかるのは、ジークフリートと呼ばれるその人物の清らかさと、リアラが彼に触れるのは許されないと思う気持ちだけ。