>リアラ・ルミナリス十数分はたっただろうか。車は重厚な城壁の傍らに停止した。華美な装飾は、皇帝陛下の趣味だろうか。華やかではあるが下品ではない。それらを見つめていると、ジークフリートの手を借り車を降りた。城門の造りも実に重厚で、これならば容易く城を落とされる事もないのだろう。顔を見られぬようという彼の言葉に従い、フードを目深く被り、俯くよう歩く。