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>リアラ・ルミナリス

夢を、見ていた。幼い頃の夢を。
父上と母上、兄上や姉上達と共に庭で過ごす夢。
幼いリアラは母上の膝の上で大切な言葉を紡がれた。
『私達王族は、民に支えられ生きているのですよ。ですから、私達も民に尽くさねばなりません』
幼いリアラにはその意味が良く分からなかった。
『母上、どうすれば民に尽くせるのですか?』
民に尽くす。その意味も良くわからないが、何かをする事だけはわかった。
『それは、貴女が今より大きくなった時、自分で考える事です。きっと何か答えが見えますよ』
優しい母上、力強く頼もしい父上。勇ましくも思いやりのある兄上、穏やかで温かな姉上達。
「母…上…」
僅かに戻る意識のなか、リアラの瞳に映るのは、か飛行船の艦長室の天井。
意識にあるのはユグドへの思いばかりであった。