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>リアラ・ルミナリス

「おはようございます。エインワーズ中佐」
ジークフリート・エインワーズ中佐。
彼はこの数日間度々部屋に来ては、リアラの心を癒してくれた。
ファーストネームを呼ばれる事に抵抗もなくなり、彼自身への嫌悪感も特にない。
本音を言えばリアラの方からもファーストネームで呼びたいと思うが、いつ訪れるかもわからぬ、ましてや仮にも敵国の者に情を懐きすぎてはならないと、未だにその名を呼べずにいるのだ。
だが、名を呼ばずにいるのは些か不便で、一先ず彼の事を『エインワーズ中佐』とお呼びしているのだ。
「よろしいのですか?私としてはとても有り難く思うのですが…」
捕虜である自身を外に連れ出してくれるという申し出。外の空気を吸えるのはとても嬉しいが、そんな事が可能とは夢にも思わなかった。