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「…そう、なんですね。あとで俺からも手伝うよう言っときますんで。」

和希の怒鳴りに聞いてはまずい事だったか、と返答に少し迷うも言葉を絞り出し苦笑を浮かべる。
子が親の言うことを聞かないなんて事はざらにあり、クラスメイトの多くから親への愚痴を良く聞くこともあって和希も矢張そうなのかと思う。
他人の親子関係には口を挟まないのが普通だろうか。幼い頃から御世話になっている事もあり口を挟みたい処であるが今は挟まない、に限るだろう。
だから敢えて言わなかったが、俺の言うこと、頼みを聞けるなら母の言うことも聞けば良いのに、と思うところもあり内心で溜め息を吐いた。

取り敢えず準備してくれた和希にありがとな、と礼を述べる。
和希の家庭は大皿から自分の皿に自身で好みの適量を取り分ける筈だった。

「机に持っていきますね。」
と大皿に盛り付けた料理を机へと運ぶ。