「いや。俺も今来た所だ」空悟は千夏の方を確認すると、少し微笑んで千夏に近寄った。久方振りのデートで此方が早めに来てしまったのは千夏には言わない。空悟は携帯の時計を見て「ふむ」、と少し顔を頷くと千夏の方に顔を向けて、「電車はまだ間に合う。駅中までゆっくり行こうか」そう言って千夏の手を繋いで「疲れてないか?」と囁く様に問いかける。