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「え、……ん。」

彼の"そうかもなー"と云う言葉を真に受ける。
めんどくせー奴だけれども和希の事を支えてあげられる存在が出来たら、と思っていたので少々のショックは生じる。
此までに何度か彼女をつくっては短期間で別れている事を見受けてきたのだが、よく考えてみると和希は俺と一緒に居ることが多かったのだ。
俺は勿論「彼女との時間も大事にしろよ。」とは云ってきたのだが一向に俺との時間は減ることはあまり無く、時にはのろけも混じった愚痴を聞かされうんざりした日々も送ってきた。
部活も忙しく大会も迫ってくると必然的に彼女との時間も取れず、俺とバレーの自主練も増えていくばっかりで終いには"部活で忙しいとはわかってたつもりだけど此処までだとは思ってなかった"だとか"岩永君と私どっちの方が大事なの？"と云われていた時、偶聞いてしまったのだが自覚が無くそんなつもりが無くともまさか俺が彼女との時間を奪って邪魔していたのか、と思ってしまった。
部活に支障を来すと困るし、彼の人間関係も心配になってくるものだ。
そんな事を悶々と考えていると唇に柔らかい触感がしてキスされた事がわかった。