「…何か用?鳴宮。何も無いなら邪魔だから出ていけ。」ガラリと実験室の扉が開き此方が望んだ訳でも無しに、飽きもせず頻繁に来る彼の聞き慣れた声を聞きそちらに眼もくれず言った。実験室には薬品独特の臭いが充満していて、鳴宮が入ってくる迄は何時ものように莉沙以外は居なかった様で黒板の前に設置された先生が使っている机の上には試験管等の道具が置かれていた。