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>>16

「っ……！？」
人がいて、なおかつ声をかけられるとは思ってなかったのだろう。ビクリと肩を震わせて後ろを振り返る。子猫は美桜の動作に驚いたのか逃げていってしまったが、当の本人はそんなことに構う暇もなく相手の顔をじっと見て。
「……もしかして、科山くんですか？」
メガネはなく、私服もダサい。普段かっこいいと言われている男とは考えられないが、その顔は正しく彼なので半信半疑でそう問いかけて。