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電話越しの相手の返事に安堵した気持ちを覚えれば、携帯を持っていた手を力なく太股の上に落とす。相手が来るまでの間、大人しくベンチの上に座っているとしよう。……そういえばまだご飯を食べていない。さっきまで酷く落ち込んでいたため忘れていたが、予定通りならば今頃彼女とご飯美味しいねと言い合っている頃だろう。空腹を思い出したのと一緒に何も入っていない胃袋がキュウウと悲しく音を立てた。腹の音を聞き流しつつ長財布を取りだし中身を見ると、乱雑に札が数枚突っ込まれているのみであり

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ソファーに倒れ込む様子を見て直ぐには出ていかないよなと諦めているような呆れたような感想を持ちつつ、これ以上の奇行は起こさないで欲しいと単純に思う。眠気からか「ふぁぁ」と小さく欠伸をしつつソファーの近くに座り込めば、コンセントを挿したままのドライヤーを手に取り
「ド、ドライヤーしてるからな」
相手に一応の断りを入れればドライヤーで髪を乾かし始める。なるべく酔ったこいつの前では乾かしたくないなぁという思いからか躊躇い気味である。それは一度髪を乾かし始めるとそれに集中してしまう為、相手の行動にすぐ気付けないからで