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>>608

「実はもうお店マークしてるんだよね」
相手の返答に今度はゆるりと目を細めるとそう言いゆっくりと立ち上がる。勿論この店とやらはフラれた彼女のために用意していたものだが今は目の前にいる彼女と行く店だ。行き当たりばったりにお店を探すのも良いが、折角準備してきたのだから彼としては行きたいのだろう。デートプランがおじゃんになったことはすっかり忘れたような顔付きだがまだ本調子ではない様子である
「ハンバーグ専門店なんだけどさ」
彼がマークした店はイメージ的にはびっくりド○キーのような感じであり、ハンバーグ料理を主に扱うお店だ。

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自分も寝たいし、彼が起きるまで構ってやらなければいけない義務もない。毛布ぐらいは有ったら掛けてやるけど。一度起こしてみて起きなかったら放置してやろうと結論付ければ、一人納得したように頷く。起きたら起きたで面倒臭いかもしれないがその時はその時だ。
「おーい......」
相手の方を向いたまま膝を曲げて屈むと、両手で軽く相手を揺らす。勿論声を掛けるのも忘れない。耳元で呼び掛けるのはなんだか自分が嫌なので耳元で呼び掛けることはせず