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>>853

風馬は彼の仕事が終わるまで会社の出入口で待つことにした。
あまり急かすのも良くないと思ったのだ。
零は自分よりか年上で、自分よりも社会的地位も高い。
だから仕事の量も違うし、相手にしている人間も違う。
その事は百も承知なので、風馬は少しは遠慮しないとなと思っていた。

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「ん、分かった。じゃあ、兄さんに許可貰ったらLINEして。迎えに行くから」

少し恥ずかしそうに言う彼を見て可愛いなと素直に思いながら、上記を口にする。
自分との関係を第三者に伝えられるのは自分自身でも何か恥ずかしいが、やっぱり理解されている事は大事だと思っているので、止めはしなかった。


>>854

「莉斗、ただいま。良い子にしてた？」

彼の仕草から留守番中の寂しさが伝わり、思わず抱き締めてしまった。
目の前の彼を抱き締めるだけで仕事の疲労が無くなっていく気がするから不思議だ。