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>>210

ローション無しで中に入れてしまったからか、やはり滑りが悪く動きづらい。
中に入れられている彼からしたら、苦痛にしかならないだろう。
唾液でも良いから濡らそうか、と思い指を抜こうとする。
その際にコリッと何だかしこりのような物に指が当たった。
エミヤが反応を示したので、グザファンはここが前立腺かと納得した。

「エミヤの良い所、見つけた。ここ、気持ちいいだろ？」

彼の様子から何が起きたのか分からないという混乱が窺えたので、グザファンは気持ち良くなる場所と伝えるように上記のように問いかけた。


>>211

どうやら三狸は真実とは的外れな解釈をしたようだ。
いや、逆に言えばチャンスなのかもしれない。
彼の勘違いを利用して自分のミスを誤魔化すのも一つの手だ。
けど、そんな簡単に流されてくれるだろうか。いや、でも、彼から言ったことなんだから信じるだろう。
そう思い、彩乃は三狸がした解釈を利用する事にした。

「そ、そうそう！じゃあ、三狸さん。早速答えてみてくださいよ」

彩乃はそう口にしたが、口にした後、ある事に気付いた。
自分は自分のミスでお味噌汁を作るのに油揚げを無駄に買ってしまった、という事を隠したいのだ。
それなのに問題にしてしまったら、意味がないのではないか。
きっと彼は『油揚げが残ってしまった料理』をヒントに答えてくるだろう。
これで三狸が違うものを答えて「残念！正解はお味噌汁でした！」と言っても彼は「え、味噌汁作るために買ったのに油揚げが残るの？」と疑問に思うに違いない。
彩乃は色々と考えたが、もう言ってしまったので手遅れだった。

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「し、死体……漁り……？」

彼女が答えたものに、優樹は首を傾げた。
死体を漁って、何の意味があるのだと素直にそう思ったのだ。
いや、それにしても彼女の姿が気になって仕方ない。
一見普通の人に見えるが、口から覗く八重歯や光のない瞳。
その姿は人間ではない何かだと感じた。優樹自身、あまりそういう類いのものは信じないが彼女を見るとオカルトや都市伝説に出てくる妖怪にしか見えなかった。

「あ、貴方は……人間、ですか？」

優樹は気になってしまい、問いかけた。
知りたい、そう心から思ったのだ。
普段、優樹はあまり興味を示す事はないのだが、彼女には興味が湧いてしまった。
我ながら変な性格だなと思うが、興味を持てるものは詳しく知りたくなってしまうのだ。