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>>347

グザリフの必死さが実を結んだのだろう、彼女は少し考えた後にグザリフが国に立ち入ることを許可してくれた。
グザリフは許しの言葉を聞くと、先程まで焦りを見せていた表情に明るさが戻っていく。

「本当ですか！？ありがとうございます！えっと、ヴェネッサ様？」

グザリフはまだ違和感を感じているのか、彼女の名を呼ぶときもぎこちなかった。
けど、今は何より帝国に行けるという事が嬉しくて細かい所は気にしなかった。


>>348

「そうなのか。すまない、元気そうに見えたからまだ大丈夫なのかと」

やはり人間だ、とクリスは当たり前の事を改めて感じた。
どこかズレている黒羽にも人間らしい所があった事に、少し安心した。

「……これからはあまり吸わないようにする」

貧血になって体調を崩される事も嫌なため、クリスは少し考えたあと口を開いた。