「そうだったのか。で、訪れてどうしろと云うのだ?アタシに教われとでも言われたか?…そうか、グザリフ…グザリフ、で良いか?」彼の返答にまた問い掛ける。名を聞き名字で呼ぶのも可笑しいか、と暫し考え試しに呟いてみて若干ぎこちなくよそよそしくも彼の名を紡ぎ、この呼び方で良いか訊ねる。「…!…其と、もう少しで帝国に着くからな。」ふと振り返りグザリフの笑みを見て、視線を逸らしながらそう伝えると前へと向き直り再び歩みを進める。