15歳以上向け小説投稿サイト「大人小説☆カキコ」。超本格派から秘め事・過激な小説まで！

「…分からないのだな？……其処に行けば何かが分かるだろう、か…。」

グザリフの言う何かが分かるとは、本来ならば二人が再会した時点で分かる事なのだが、其はヴェネッサがリネルの時の記憶があればの話だった。
呟き、暫し黙して考え口を開く。

「帝国に着いたら長老と父母上、アタシの住んでいる洋館の使用人にも事情を透して、客室を用意させるから此からは其処で過ごすが良い。準備が終わり次第、民の理解と安心の為に民の前で師弟関係の契約を執り行ってもらうぞ？」

ヴェネッサは一緒に過ごす事に依ってその何かが分かるかもしれない、と云う考えからだった。