15歳以上向け小説投稿サイト「大人小説☆カキコ」。超本格派から秘め事・過激な小説まで！

>>310

期待通りの相手の言葉によっしゃ、と小さくガッツポーズを決める。彼女の誤魔化しから始まったクイズだということには微塵も気づいていない様子だった。恐らくこれからも誤魔化しに気づかないのだろう。

三狸｢……お腹空いたなぁ｣

先程までの興奮っぷりはどこに行ったのか、ふと大きな空腹感に襲われると少し落ち着きを取り戻しつつ、突拍子もなく｢お腹空いたなぁ｣なんて呟く。今にも胃が声を上げそうなくらいには胃袋の中が空っぽだ。そのまま流れるようにもう一度彼女を無言で眺めるがにっこりと意味ありげな笑みを浮かべるのみで、直ぐに視線を外した。今は動く気がない彼なりの、｢食べるものを用意してくれ｣という意思表示だろうが、彼女には伝わるだろうか。

■

相手の問いかけにほんの僅かだが沈黙を作る。この人間は命知らずなのか、好奇心なのか、それとも怖いもの見たさで聞いているのだろうか。判断が付かず、どう答えようか考えるように棒キャンディの持ち手部分をクルクルと回しながら飴を舐めていたが、直ぐに

千年｢死体漁りは犯罪やわぁ。人聞きが悪いこと言うねんなぁ、キミ｣

と言い。死体漁りだと自分で言ったことはきっちりと覚えている為、冗談っぽい声色である。自分が言えることかどうかはともかく、会話を楽しむような目付きになれば口角を少し上げた。つまりは死体漁りだけでない、と言いたいのだろう。座った姿勢のまま上体を前方に傾け膝に肘を置くような屈む姿勢になれば、何が聞きたいんや？と出方を伺うように見上げる。

千年｢……でも、そうホイホイと教えへんからね｣

まぁ大体は答えるけど、と付け加えつつそう補足のような忠告のような台詞を吐いて