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「あぁ、そうであろう？長老のお陰様で此処まで発展出来たのだ。」

彼の素直な気持ちからだろう、帝国を褒めるような言葉にくるりと彼に向き直り、一度周囲を見回し誇らしげな表情で上記を言う。
長老が復興させ、その帝国を前例に無い大いなる発展をさせた帝国に築き上げたのはヴェネッサだが、当人は飽くまで長老の復興、支えあってからこそだと認識している。

すると、その場に留まる二人に近付いてくる者達の影がある。その者達に気付きヴェネッサがそちらへと向けば「ヴェネッサ様、何時も私達の為にと感謝申し上げます。御自愛くださいね。」と言われヴェネッサも「女帝として当然の事をしたまで。あぁ、有難うな、貴方達もご苦労様。」と言葉を交わす。
ヴェネッサを見留た民等が遠方から歩み寄り、声を掛けてくる様子は慕われていると云う事が判るだろう。

ふと一人の民がヴェネッサの傍に立つグザリフに目を向ける。
「ヴェネッサ様、そちらの方は？」と聞かれ「あぁ、此れから暫くの間アタシの御供であるとともに師弟関係を結ぶ者だ。」と返答し、グザリフをチラリと見て自己紹介するよう目配せして。