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>>386

穏やかな表情で返答する彼女を見る限り、本当に大丈夫なのだろう。
彼女の笑みだけで安心できるなんて、自分もどうかしてしまっている。
そう思うが、今は彼女に甘える事にして歩みを進めていく。
螺旋階段を上れば彼女が歩みを止めたので、多分ここが自身の自室になるのだろう。
待機していた使用人は指示を聞くと何処かへ行ってしまった。

「し、失礼します」

入るのを促されたので、グザリフは控えめだが足を踏み入れた。
その部屋は豪華という言葉一つでは片付けられないものだった。
自分には勿体無さすぎて使用するのを躊躇ってしまいそうだ。


>>387

「ふふっ、可愛い」

目を潤ませ、頬を赤く染める彼に微笑みながら呟いた。
そして、両頬に手を添えればそのまま彼の唇に自身の唇を重ねる。
チュというリップ音を立て、一度離してみる。光は楽しそうな笑みを向けると「もっとキスしてほしい？」と相手に問いかけた。