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「ふむ、成程、魔法を教えていた者か…。……後でそのような者が居たか長老に訊いてみるとしようぞ。」

彼の云う当時のリネルとグザリフの情報を頭に留めつつ、上記を口にする。
すると不意にｺﾝｺﾝ、と背後の扉からノックの音がし、チラリと横目に音がした扉を窺い入室を許可する一言を添えれば失礼します。の言葉と共に使用人が入室した。

「先程の件はまた長老に訊いて、何か掴めたら伝えるからの。…では、契約儀式の場に向かうとしよう。」
契約儀式の準備が整いました。の報せを受け、一応内密にするためにグザリフの耳許に控えめに口唇を寄せて、声を潜めて言いくるりと用は済んだことを示し乍使用人に向き直った。