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>>687

「ん？そうか？」

酷いなんて、今更だろう。
そう開き直り言うことを聞く姿勢に相手がなったと思い、彼のモノに手を伸ばす。
いきなりやったら痛いだろうし、徐々にやっていこうと思ったのだ。


>>688

「口だけで満足できんの？」

名残惜しそうに自身の唇を見つめる彼に、悪戯な笑みを浮かべながら上記を口にする。
尚吾は彼が勿論満足できないのは知っているので、わざと言っているのだ。


>>689

「あ、ちょっと！つまみ食いは駄目です！」

いなり寿司へと手を伸ばし、食べてしまう彼に彩乃は溜め息を吐く。
もうすぐだというのに、どうして我慢できないんだ。
まるで言うことの聞かない子供のように感じて、彩乃は少し微笑む。
そう油断をするのも束の間、彼は味噌汁が用意されている鍋に手を伸ばしていた。
中身を見られてしまえばやり過ごせたかと思っていた事が、全てバレてしまうのだ。
それだけは阻止しなければ。まぁ、どうせ食べるときに見られてしまうが、今バレるよりかは言及されづらいだろう。

「あ、駄目です！そっちは、その……お楽しみです！」

だから見てはいけないという趣旨を伝え、「もうすぐ出来ますので、あっちで待っていてください」と台所から去るように言う。

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肝が座っている、本当にそうなのだろうか。
優樹はただ、興味があるだけ。それだけで肝が座っているとは言わないのでは？
そんな疑問を抱きながら『迷子になるな』という言葉に「はい」と返事をする。
今から目に入ってくる景色はどのような物なのだろうか。きっと、自分が今まで見たこと無いような物に違いない。
これからの事に想いを馳せていると、名前を聞かれたので反応は遅れてしまったが答えた。

「優樹です。音咲優樹」

名を名乗れば「よろしくお願いします」と簡単な挨拶をする。

※ありがとうございます。