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三狸「......ふーん？」
“お楽しみ”と言われるとますます覗きたくなるが、大人しく相手の言葉に従い手を引っ込めた。今すぐにでも鍋に飛び付きたいが、確かに相手の言う通りもうすぐ飯は出来る。それに、彼女の何かしらの思惑が鍋の中にあるのかもしれない。そうならば軽率にその心を踏みにじるべきではない。そう考えたのだろう。

「ほーい」と気だるげな返事をしつつ、居間の方に戻りテレビの前に座った。そー言えば、この時間に心霊番組の再放送あるとか聞いたなーなんて思えば、番組表を表示する。もうすぐご飯は出来ると言っていたために、チラチラと確認するように台所の方を見ていて

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千年「おとさきゆーき.....ええと、優樹君、か。へへっ、宜しく」
ゆっくりと教えられた名前を復唱し、なんとなく覚えたのかすぐに下の名前で相手の名前を呼んでみる。ニッと笑うと短く挨拶を返した。自分は名乗っていないことにはあまり気にしていないらしい。

千年「人おらへんなぁ......」
そっちの方が好都合やけど、と笑いつつそう言う。人が居ないのも環境のせいで、微妙に路地裏のような場所に近付いているからだろう。辺りは暗いといっても、まだ、大通りに出れば人通りは盛んに違いない時間帯だ。