少し急いでシャワーを済ませバスタオルで髪の水分を絞りながらリビングに戻ると、意外にも飴村くんはソファの上で大人しくしていた。ソファの上で背中を丸め、小さな体を更に小さくさせている姿は二年前を思わせる。其の鮮やかな髪を撫でたくて手を伸ばしかけ、直ぐさま引っ込めた。私達はもう恋人でもなければ友人でもない。彼に不用意に触れることは、もう許されないのだ。