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>>85

少し多く飲み込み過ぎてしまったのだろう、喉が軽く焼けるような感覚に見舞われながら相手の言葉に耳を貸せば意外なことを聞かれ少し反応が遅れた。

「......っと、ちょっとだけ、」

ほんの小さな嘘。
大変かなんて聞かれたら大きく頷きたくなる程の仕事量に実際参っていた。けれどやっぱり人に弱みを見せるというのにはどうも慣れず、やんわりと笑みをたたえ強がった。
相席しただけの他人にくらい疲労を溢せるようならよかったのだけれど。