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>>80
愛様
　悩む仕草をしていたが、出てきた渡和を見て困り顔から僅かに嬉しそうに微笑する。観念した様子で云う渡和に

華絵「分かってくれて嬉しいわ。　それと、突きだしの相手は、貴方にぴったりだと思うのよね」

「相手は、風見有理。　札差しで吉原で一番甘いって噂だったから、渡和の相手にって」

　自分の両手を合わせて、ニコニコと嬉しそうな笑みを浮かべて案内するように移動しながらも渡和に突きだしの相手について話し始めていて。

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>>81
冥様
　座敷から出ていく直前にそんな言葉を言われて一瞬顔をしかめるが、扉を閉めて、取りに向かいながらも、「無理したら、怒ってやるか」等と僅かに意地悪な薄笑いを浮かべて呟く。此処から酒がある場所はわりと近いが、自分の持っている酒が出入口付近にある為にそっちに向かい、数分してからゆりが居る座敷に着くとゆっくり扉を開ける。

　もしかしたら、戻ってくる間の待っている時間に寝ているかも知れないと思ったために、静かに戻ってきて。