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朔弥「…ん、あぁ。」
声を掛けられ、軽く返事して。
暫の間湯に浸かって、ザパァ…。とお風呂からあがり、脱衣場に置いていってくれたタオルで濡れた身体を拭いて、下着や洋服を身に付け最後にと、右腕に雑に包帯を巻いた。
用意してくれた衣服は、自身の体格には少々ダボダボとしているが我慢するとしよう。

元着ていた服を、着慣れた服故明日からも着て外に出るつもりで、洗われないように念のため腕に提げ、起床したら直ぐ出られるようにと、玄関にあったブーツを手に引っ提げ部屋へと戻ってきて、いつの間にやら綺麗にされている事に気付けば、目を見張る。
其からブーツをベッド下に隠して、ベッドに乗し上がれば、胡座をかいて身体で隠すようにして刀剣を研ぐ。
朔弥は朔弥で、万が一零が入室した時物騒な刀剣が零の視界に映り込めば、問い詰められる筈だ。
其の危険性に、早い内に刀剣を切れ味が鋭くなるまで研ぎ澄まし終えシーツの下に隠し込ませて、部屋中を見て回る事をせず、特に何をするでもなく唯ベッド上で寝そべったり、両肘をつかせて腕を組み足を折り曲げて浮かせた状態になったりと、寛ぎ乍眠気が誘発されるまで時間を潰していて。