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朔弥「んぐ？！……かはっ…ゴホ、ｹﾎ…っ、」
喉奥で射精され、驚愕したような短い声が発せられた。
此方に移動してきた男に視線を向け、涙で瞳を揺らがせ乍二人の会話を朦朧とした頭で聞いていた。

口から離れた途端、顔を逸らして噎せ返る。
一頻り咳き込んだ事で、呑み干さなかった白濁液が口端から零れる。その様は妖艶な癖幼さが出ていた。
朔弥は恐らく数十分程前に油断して不覚を取った己を怨み、今更ながら後悔していた。
＿「朔弥はある意味無防備だよね」
　そんな事を言っていた零の言葉が脳裏に浮かび、真意が理解出来た気がする。
頭を振り、目許に溜まっていた涙を凪ぎはらって、ギり…と歯を噛み締め悔しさにまみれた顔で男を見据え乍どうにか言い逃れる方法が無いか、と限られた理性で考えを巡らせていて。