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抱擁から耳元でそっと囁かれ、思わず肩をピクリと跳ねさせた。
どういう事であろう、態々問い掛けてくるではないか。
此方の身体を気遣うなんて事の無かった、零の手で殺.された奴等による行為とは違って酷く優しげな手付きで身体のあらゆる処にキスが降らされ、その度に小さく身体を震わせていた。
揺らぐ事の無い零の視線を感じて、緩慢とした動きで俯かせていた顔を上げた。
焦れったさからかじとっとした目で見詰め、不意に零の腕を引き此方へと更に引き寄せて押し当てるだけの
キスをして。
朔弥「…っん、…好きにしろ。」

自ら口唇を押し付けたのだから驚かせてしまっただろうかと思いながら、唇を離して言った言葉には不適な
笑みが浮かべられていて。
一度瞬き、間を置いて“身心共に癒してくれ、零色とはどんなだろうな…。"
と純粋な疑問を添えつつ付け加えて言い。