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>>20

連れ出された場では、人間の気味の悪い視線が向けられた。
沢山の視線が浴びせられる最中、じっと視線だけで此の場を見渡しつつ鋭い目付きで睨み付ける。
どうやら人狼なだけあって畏怖が籠められた視線が殆どだった。
そんな中、一人の男によって俺に対する値段が決められた。目前の人間は他の者とは違う異様な雰囲気を感じ取れた。

「…ちゃん付けするな。お前、物好きなんだな。」
何故人間等に…と人間からの挨拶を無碍にするかのように遇らって不服そうに髪を撫で付けつつ、腕を引かれれば何時迄も此の場に居るわけにもいかない故腕を引かれるまま歩いて。