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>>40

「うん、良いよ。俺、あまり他人に対して差別したくないからさ」

たとえ、奴隷として売られた彼に対してもちゃんと平等に扱いたいのだ。
そのような意図を遠回しに伝えれば、「じゃあ、俺は仕事が残ってるから。ゆっくりしていてね」と言い部屋を出る。


>>41

「ッ……うん、よろしく」

自分の事を綺麗だと言う人は初めてだ。
こんな何かに依存していなければ生きていけない人間なんかを、周りは綺麗とは言わないだろう。
なのに、彼は言ってくれた。その事が嬉しくて舌が上手く回らないが挨拶だけは頑張ってした。
そろそろ帰ろうかと運転席へと移動すると、車のエンジンをかけた。


>>42

「そうか、なら早く歩け。えーと……お前、名前は？」

何でもないのなら、此方から言うことは何もない。
ふと名前を呼ぼうとしたがそういえば名前を聞いていなかったなと思いだし、問いかける。
まぁ、素直に答えてくれるとは思っていないが。