>>12杏里「全く……絶対やってくださいよ」 そこで引き下がってしまうのはやはり甘さの表れだ。書類を机の上に置き、くるりと背を向ければ備え付けのポットの方へと歩いていく。少ししてから部屋の中を香るのは紅茶の香りだ。「はい、これでも飲んで一休みしてください」 トレンチの上にソーサーと紅茶を淹れたカップを乗せれば持ってきて。