>橘麗執(k36)彼の表情に、僅かな切なさが滲んだ気がしたのだが、それはシルクアードには分からなかった。それでもかれが何か憂いている事だけは微かに分かった。「…ずっと大切にするよ」憂いの理由を問うのは簡単だ。しかし、問うて答えられるとは限らない。だから思いだけ口にして、彼を抱き果てを覚え始めていた。