「嬉しい…とても嬉しい、ですっ」会えなくなると思っていたのか安心したようにうっすらと涙を浮かべて、斐紗月の体をぎゅっと抱きしめる。「斐紗月様との時間が永遠であればいいのに…」遊郭でしか会えず朝にはいなくなってしまう。時間は有限。ここから出られたならどんなに幸せか。小さく呟くように声を落とす。