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様子見で耳と尻尾を出してみたけれど触ってくるとは思わず肩を揺らす。痛くない程度に触れている辺りこの青年には優しさを感じる。しかし昼寝の邪魔をされて私は些か機嫌が悪い。

「やめろよ人間」

不躾耳を触る手をぱっと払い除け丸まっていた体を起こし、猫と同じように尻と尻尾を上げて伸びをし欠伸を一つ。目の前の青年を睨みつけるも寝起き独特の雰囲気のせいで全く怖さも威厳も感じられない。

「こんなにうるさくなるなら昴の部屋で寝れば良かった」とむぅっと恨めしそうな顔で青年に不満を漏らす。