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Re: 【文スト】中原中也と恋しませんか?【BL】 ( No.115 )
日時: 2019/10/28 19:18
名前: 伯璃 (ID: fgNCgvNG)

>>111

僕が視線を送った直後、彼は予想はついていたと云うように動きだして。
容赦が無いのは相変わらずだが、俊敏な動き、華麗な身のこなしは僕には頭脳があるように、彼にもまた戦闘に優れていて、強かな様は流石なものだ。

「へぇ、やるじゃないか。上出来だよ、素敵帽子君__。」
喧騒は束の間に過ぎ去り、此方を振り返る彼の許へ歩寄って、耳元で称賛の声を掛けてあげる。
其の際、相手の此方への呼び方が『手前』では無くて名前に変えていた事に気付き、僕も名で呼ぶ事はしないが、少しの親しみを込め、僕の中の彼に対する今までの評価含め昇格してあげた。
「あぁ、僕は警察じゃ無いから逮捕出来ないし、此の男は引き渡しにでもするよ。」
彼の耳元に口を寄せていた姿勢から離れていき、次いで聞かれた事に対する返答を口にして、馴染みの刑事に連絡を入れ、男を引き取りに来てもらう事にした。
VIPルームをあとにした際、「お騒がせして悪かったね、」とオーナーに軽く詫びを入れてクラブから出る。

やっぱり来たか…。
前方からボディーガードとして二人の屈強な男をつけた中国マフィアの幹部らしき男性に行く手を阻まれた。一瞥して、朗らかに有難う御座います。なんて口にするから恐らく反逆者なのだろうと推測する。
「差出人不明の依頼をした正体は君なんでしょ。自身がトップに立つ為一度組織を崩壊させる為だか何だか知らないけど、僕には関係無い事だから。あ、依頼代はきちんと支払っといてよね。」
そう、乱歩は最初からある企みが成功するきっかけに利用されるのだと真相の別件黒幕を判っていて依頼に応じたのだ。
心底どうでも良い、と云うような眼差しを向けて言っておく事だけ言えば、「行くよ」と中也を連れて彼等に背を向け、暫く歩けば口を開く。
「お腹空いたぁあー。…あ、そうそう。今日は御苦労さんだったね。だけど、明日は中国マフィアに僕等の組織の存在に勘付かれて全面戦争になるだろうから、素敵帽子君は大丈夫だろうけど、覚悟しときなよ」
僕は指令に役回りするけど、君らのような戦闘班には指示通りに動いてもらうからと付け加えて。
其の表情には、深刻気に引き締められていて、此れから起こる事の重大さを物語るかのように、浮かべられていた。